Home / ワトソン博士とスタックウォーク / 余談:某携帯電話用ソフトのハングアップ例

2011/8/23 のブログより移動。datalink の話しだけど、サポートへの文句も込めて覚書き。

L-03A へ買い換えて間も無く、携帯カメラで撮影した画像をPCへ転送しようと datalink をダウンロードして試そうとした。
処が起動しない!

なんてこった、目の前にある携帯電話から PC へ画像を移せないなんて…
こんな事に通信費を払わなくて済むよう、購入時に口頭で確認したのだが、甘かったようだ。

仕方ないので全く期待出来ないサポートへ電話しようと考えたが、その前に datalink に何が起きているか調べる事にした。
再現確率は 100% なので Windows 付属のワトソン博士を活かしてから datalink を起動し、ログを見てみる。
その内容はこんな物だった。

アプリケーション例外が発生しました:
        アプリケーション:  (pid=2500)
        発生時間:  2010/03/14 @ 18:20:49.531
        例外番号:  c0000005 (アクセス違反)

*----> タスク リスト <----*
   0 Idle.exe
   8 System.exe
   …
2500 datalink.exe

スレッド ID 0xa98 のステート ダンプ

eax=00000000 ebx=0012e8a4 ecx=00000000 edx=bbdb2338 esi=0012e828 edi=77de5bbf
eip=0090bc3c esp=0012e7ac ebp=0012f0c8 iopl=0         nv up ei pl zr na po nc
cs=001b  ss=0023  ds=0023  es=0023  fs=003b  gs=0000             efl=00000246


ファンクション: CCmnColumnInfos::Sort
        0090bc25 ffd7             call    edi
        0090bc27 85c0             test    eax,eax
        0090bc29 7407             jz   CCdcWizSheet::RecalcWizButton+0x222 (00914732)
        0090bc2b 8b06             mov     eax,[esi]              ds:0012e828=00924694
        0090bc2d 8bce             mov     ecx,esi
        0090bc2f ff5068           call    dword ptr [eax+0x68]   ds:00969ee6=????????
        0090bc32 8b4660           mov     eax,[esi+0x60]         ds:00a9870e=006d006d
        0090bc35 85c0             test    eax,eax
        0090bc37 750d             jnz  CCdcWizSheet::RecalcWizButton+0x236 (00914746)
        0090bc39 8b4e54           mov     ecx,[esi+0x54]         ds:00a9870e=006d006d
フォールト ->0090bc3c 8b5120           mov     edx,[ecx+0x20]         ds:00969ee6=????????
        0090bc3f 52               push    edx
        0090bc40 ff15bc279200                                    ds:009227bc=77de5abc
                        call dword ptr [CCdcWizPage::OnCustomPaint+0xa99c (009227bc)]
        0090bc46 5f               pop     edi
        0090bc47 5e               pop     esi
        0090bc48 c3               ret
        0090bc49 cc               int     3
        …

故意かどうか知らないが、クラス名がまる見えになっている。ecx=0 であり、フォールト行はアドレス 0x20 を転送しようとした訳で、これはアクセス違反ですな。
何やら画面上の表示処理(並び替えの中?)でハングしているらしい。

ここでサポートへ TEL。予想通り、メモリやディスクの残量やら下らない質問ばかりしてくるが、先を急いでは面白くないので丁寧に返す。暫くやり取りするとサポートも手詰まりなのか、今度は「システムのプロパティ」を見てくれ、と言出し、CPU の種類を知ろうとする。
バ○丁寧に「x86 Family ...」とスペルを告げる。と、「その後に何か表示されてないか?」と言い出す。多分、Pentium xx 等を期待してるのだろう。

残念でした。私の PC は DELL の古いワークステーションで XEON が使われていて、システムのプロパティ には XEON は表示されないのでした。その事は言わないでおいたが...
そうなるともうサポートは逃げの姿勢ばかりで、テストしていない CPU だと言うばかり... 「じゃあ、テストしたマシン名を全て教えてくれ」と言うと、しどろもどろ。どんな機種でテストしたのか、記録も残していないのだろう。

もうちょっと骨のある奴だったらワトソンログを送ってやるつもりでいたが、その気も失せて電話を切った。

その後、数ヶ月経って、ダメ元で新しい datalink をダウンロードして試したら起動出来た。更新情報から起動しないバグが有ったとかのアナウンスを探したが、もちろん、そんな情報は無かった。

どんな仕事も侮辱してはいけないと思うが、
開発、サポート、販売 ... 全てダメダメ。 何かあったら客に新機種買い直しさせればいい ... (今回は無料公開しているソフトウェアの問題だったが、)そんな考えが見え隠れする携帯電話会社の対応を見るにつけ、日本は大丈夫なのか…、と情なく思う。


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